2013年3月6日水曜日

「聞く力」  阿川佐和子


by Eiji.K

◇ この本がベストセラーであることの意味がよくわからなかった。
  阿川佐和子のインタビューでの経験談・失敗談がその内容であるが、なにか特別なことが書かれているわけではなく、ある意味常識であると思われるものが出されているにすぎないと思う。

◇ 阿川佐和子のおしゃべりに付き合わされているという感じがする。

◇ 話の対象人物が有名人(政治家、学者、作家、芸能人、スポーツ選手等)であり、ゴシップ的な要素が垣間見られ、興味が惹かれる点もよく売れている理由であると思う。

◇ 文書表現がユーモアに溢れ、作者の好奇心の塊のようなところがよく出ている。また、作者の心やさしさ、軽快感も十分に感じられ、読後感は非常によい。

◇ 芸能人によくあるゴーストライターが書いた本ではなく、阿川佐和子本人が書いた本であることはよくわかる。

◇ このように明るく魅力的な女性が「みあい」を何十回もしてきたということが理解しにくい。

◇ 面白く読んだ点
 ・留守番電話に話すのはしにくいと思っていたが、電話が相槌を打ってくれたら話しやすくなるのではという文章……同感

◇ 参考になった点
 ・初対面の人に愛想良くすれば自分に好意的なってくれるということは間違った信仰であり、相手の心構えや段取りを理解しなくてはいけないこと。(渡辺淳一への対談)

以上

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