2017年10月4日水曜日

「望郷」   湊かなえ

平成29年10月4日(水)
by Eiji.K

〇 みかんの花
 ・姉が島から出て行って一度も戻らない理由が、母親の殺人を姉が隠ぺいするためであったということが最後に分かるという衝撃的な内容でプロットがよくできている。

〇 海の星
 ・人生における「真実」を相手に伝えることができず、墓場まで持っていくことというのは現実的にはよくあることなのだろうが、当方にはとても我慢できずストレスになってしまうと思う。

〇 夢の国
 ・デズニーランドはいつでも行けるところであり、どちらかというと子ども用遊園地で待ち時間があることがネックとなっている場所である。
 ・地方の人は夢の国と思っているのだろうかと思うが感覚に違いを感じる。

〇 雲の糸
 ・母親が息子のために自殺するかもしれないので息子本人が自殺未遂するというプロットに無理がある。
 ・姉はしっかりとした考え方の持ち主なのでこの家族の安寧が期待できる。

〇 石の十字架
 ・小学校の時に親友となった相手(めぐみ)と再度、子供を連れて同じ島に引っ越してきたのに全く会話をしていないとのことがよく理解できない。

〇 光の航路
 ・死んだ父親が教師としていじめにあっている生徒を助けていた事実を知り、同じ教師となっている自分が、いじめ等から逃げていることを悟り、頑張ろうとしている話で共感できる。
 ・現代の教育現場でいじめは大きな問題となっているが、自分たちの時代にはいじめは経験していないのでその原因がよくわからない。
 ・この小説では喫煙をチクられた3年生がクラスのリーダーにいじめをやらせる設定になっているが、そうゆう経過があってもクラスでいじめが始まるものなのか、理解しがたい感じである。
以上

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